IT企業に転職するとき、資格を持っていた方が良いという考え方があります。
でもIT未経験だから、どの資格を取っておいたらいいか分からない!って思ってしまいますよね。
実は、転職先によっては資格は必須ではなかったり、もっと優先して勉強し身につけておくべきスキルがあったりします。
だからあなたにとって、「資格なんて取ってる場合じゃない」となるかもしれません。
どんな仕事をしたいのかで、優先すべきことが変わってきます。
この記事で、自分が何を優先すべきか知ってもらえればと思います。
私自身、何も資格を取らずに大手のIT企業に新卒で入社しました。
新人研修のとき基本情報技術者を取っていて、新卒で入った会社に在籍していた間は資格が役に立っていました。
しかしながら、その後転職していく中で、この資格が有利に働いた実感はほぼありません。
転職で遠回りしないために、参考にしてみてくださいね。
目次(リンク)
転職先によって、必要かどうかが決まる
IT系と言っても、仕事の種類はかなりたくさんあります。
ざっくりこんな感じです。
- Webデザイナー
- プログラマー
- システムエンジニア
- インフラ、ネットワークエンジニア
インフラ、ネットワークのエンジニアを目指すなら、CCNAなどを持っておいた方が良いでしょう。
ネットワーク機器メーカー最大手のCISCO(シスコシステムズ合同会社)が出している資格です。
ポートフォリオが無い代わりに、資格で能力を計る面が強いようです。
他のIT系の仕事でも何か必要かと言えば、必ずしもそうではありません。
それぞれ見ていきます。
Webデザイナー、プログラマーなら資格よりもポートフォリオ、実務経験
資格よりもポートフォリオです。
Webデザイナーは特に、「実務経験2年以上」のような条件のところが多いです。
未経験でも20代でPhotoshopやillustratorをしっかり使えれば十分チャンスはあるでしょう。
大手企業のイイ感じのホームページを、まずは100個Photoshopで模写しまくって、どんなデザインが良いものなのか身につけていくことです。
プログラマーも、ポートフォリオが大切です。
プログラミングスクールが用意してくれたテンプレを少し手直しして作ったような、ありふれた感じのものよりも、しっかり自分で作り込んだもののほうが良いです。
SESの会社なら未経験の中途でも、先輩社員と一緒に現場に入れてもらうようなやり方が出来て転職しやすいでしょう。
その代わり3次受けや4次受けなど商流が深くなりやすく、中間マージンをたくさん取られてしまうため、高い給料を目指しづらいのが悩みどころです。
ポートフォリオの他に、前職の業種業務知識やコミュニケーションスキルによっては、SES以外の会社にも入れるところがあるかもしれません。
IT資格は必須ではありませんが、持っていれば多少のアピールになります。
国家資格の基本情報技術者試験、応用情報技術者試験、ベンダー資格のOracle社のデータベース技術者の資格(ORACLE MASTER Silver DBA、ORACLE MASTER Gold DBA )など。
SESの会社で現場に入る時の面談にて、評価してくれる方も少しはいらっしゃるでしょう。
ORACLEのGoldなら、かなりDBに強い印象を持ってもらえると思います。
SIer(システム開発業務全部を引き受ける企業)なら資格を持っておくべき
SIerでシステムエンジニア(SE)として働くなら、資格を持っておく方が良いです。
ただ、IT資格なら何でも良いと言うわけではありません。
ITパスポートでもOK?
SIerでも、人事や総務、経理などの間接部門であれば、ITパスポートで大丈夫です。
持っていなくても文句を言われることはあまりないでしょう。
ですが、SEならITパスポートでは不十分です。
基本情報技術者試験以上の資格が望ましいです。
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験とは
IPA 情報処理推進機構が出しているITの国家資格の1つです。
設計、開発、運用保守、セキュリティなど、システム開発に必要な技術を幅広く問われます。
基本とは言っても合格率25.7%と意外に低いですが、しっかり勉強すれば合格できるでしょう。
上記の公式ページから過去問をダウンロードできます。
どれくらい役に立つのか
試験勉強で学んだことを業務に活かすより、どちらかと言えば資格を持っていること自体に意味があります。
会社によっては、持っているだけで毎月の給料が1,2万ほど増えたり、一定水準以上昇進するための条件になっているところもあります。
逆に持っていないと、部の会議などで「無免許運転はやめましょう」のように言われて、早く資格を取らせるような圧力をかけられるかもしれません。
以前いた会社ではそうでした。
応用情報技術者試験
こちらもIPA 情報処理推進機構が出しているITの国家資格の1つです。
基本情報技術者試験のワンランク上の位置づけです。
基本情報を持っていれば十分のように思いますが、さらに上の資格も取得したいと考えるなら持っておくと良いでしょう。
もちろん会社によっては、給料が増えるところもあります。
基本情報に合格している人はそこそこ多くても、応用情報を持っている人はその半分程度。
システム開発に必要な知識をしっかり身につけていることが証明でき、SEとして就職・転職するなら十分評価してもらえる資格です。
まとめ:未経験なら資格を取るよりポートフォリオ
未経験でIT転職したい方の多くが、Webデザイナーやプログラマーになりたいと考えていることでしょう。
であれば、資格は後回しにしてスキルをしっかり身につけるべきです。
自身のスキルを示せるポートフォリオに力を入れた方が転職しやすくなります。
良い仕事に就けるよう応援しています!